福島1
緊急事態宣言が解除された。
それまで予約していたが一時保留・中止となっていたモノが一気に動き出した。
その中で新しいものが一つあった。
飯舘村長泥地区環境再生事業
ナニ?と思い見学を申し込んでみたらあっさり許可された。
環境省が進める汚染土壌の除去事業。
その運営主体は法に基づき設立された株式会社が行っている。
中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO)である。それまでPCBの廃棄処理を専門に行っていた企業体を改組して中間貯蔵の事業をも行っている。
福島県では福島第一原子力発電所事故に起因する汚染土壌の除去作業が行われ、黒いフレコンバッグに詰め込まれたそれがあらゆる場所につみたてられている。
それは徐々に中間貯蔵施設へ運搬されているが、貯蔵だけではなく分別減容化も行われている。
https://www.relive.cc/view/vXvLXKGNP1v
その中で「減容化・再資源化」を目指して飯舘村内で発生した汚染土壌を再資源化する事業が(現状)令和5年度までの予算を確保して進められている
汚染土壌の分別処理は中間貯蔵施設と同じだが、ガレキや可燃物を除いた5000Bq/kg以下の土壌を農地のかさ上げ材として使用し、その上に放射線を遮る土を覆い営農しやすい農地造成を実証している。
実際に農地造成試験を行っているが、再生土壌のみと盛り土をしたものと2通りの状況を比較しても実際に収穫した野菜や花きの放射線検出は限界値以下であり、問題が無いことが実証されている。
栽培された野菜類は食べても問題ないのだが、全て廃棄処分されている。
稲作も行われており、放射線検出は同様に基準値以下だが、しかし覆土した土壌の質が悪く稲が育たないのだとか。
ここでの実証を踏まえ、汚染土壌の減容・再資源化への道を探る前線基地を見学出来て理解が深まった。
しかし風評被害と言うものがあるから、莫大な予算をつぎ込んでここまでしなければならないのは少し腑に落ちない。
政治家でさえ正しい情報を持っていない現状ではやはり5ゲン主義が一番大切と思う。
※5ゲン主義
現場・現物・現実・原理・原則をいう。
机上の理論や経験則・カンだけではなく、事実をきちんと把握し検証・推論していくことを指す。